メコン川ツアー【自力OK】ホーチミンからの行き方完全ガイド

ホーチミン発のメコン川クルーズツアーはたくさんあります。しかし、「ホーチミンからメコン川へ、自力では行けないの?」と、考えているみなさん!その答えは…

「意外と簡単に、自力でメコン川へ行くことはできる」です。

2024年8月、実際にバスでホーチミンからメコン川まで行ってみたのですが、特に問題なく行くことができました。この記事では、実際の経験を踏まえ、メコン川へ個人で行く方法と、メコン川現地で自分でクルーズを手配する方法を、わかりやすく解説していきます。

自力で行けば、現地の市場や街並みを自分のペースで楽しむことができますよ。自分らしいベトナム旅をしたい方は、ぜひ最後まで読んでみてください。

メコン川って?

東南アジア最大の河川

そもそも、メコン川とはどんな川なのでしょうか。

メコン川は東南アジア最大の河川です。

全長は約4800kmで、中国、ミャンマー、ラオス、タイ、カンボジア、そしてベトナムの6か国を流れています。ちなみに、日本一長い川、信濃川は367kmです。

メコン川は、豊富な食料や水を生み出し、この地域に暮らす人々の生活を支えており、「母なる川」とも呼ばれます。

ホーチミンから日帰りならミトー

「母なる川」と呼ばれる大河、メコン川ですが、ベトナム・ホーチミンから気軽に日帰りで行くことができます。


ミトーまでのGoogleマップ

ホーチミンから日帰りで行く場合、ティエンザン(Tiền Giang )省の省都、ミトー(Mỹ Tho)市を目指します。ホーチミンからミトーまでは、約70kmで、車で2時間弱です。ミトーでは、メコン川の支流でジャングルクルーズを楽しむこともでき、ホーチミンを訪れる旅行者に非常に人気があります。

カントーの水上マーケット

時間に余裕がある場合は、1泊2日でカントー (Cần Thơ)市へ行き、メコン川の水上マーケットなどを楽しむこともできます。

メコン川への4つのアクセス方法

ホーチミンから日帰りで行けて、メコン川クルーズが体験できる街、ミトーまでの主な行き方は以下の4つが挙げられます。

  1. バス
  2. タクシーまたはグラブ(配車アプリ)
  3. ホーチミン発のツアー
  4. 専用車を1日チャーター
所要時間 料金
バス 3時間~4時間(片道) 約600円/一人(片道)
タクシー 2時間弱(片道) 約5000円/1台(片道)
ツアー 約3000円~(ツアー全体)
専用車 2時間弱(片道) 約1万円/1台~(1日チャーター往復)

ホーチミンとミトーは70kmほどで、車で2時間弱ですが、バスで行った場合、乗り換えや待ち時間などが加わり、実際は3、4時間かかってしまいます。ただ、値段は片道約600円と格安です。

タクシーや専用車は、1台あたりの料金は高額になってしまいますが、複数人で行くのであれば、検討しても良い交通手段だと思います。グラブとは、東南アジアでよく使用される配車アプリです。スマホを使って、好きな場所で好きな時に車を呼ぶことができます。

ホーチミン発のツアーには、往復の移動とメコン川クルーズが含まれており、ツアー全体の所要時間は、朝から夕方までの9時間程度です。

このホーチミン発のツアー、もっともコスパが良いと言えるでしょう。

というのも、ホーチミンとミトー市の移動、メコン川クルーズ、昼食など全て込みで一人あたり3000円ぐらいから行くことができるのです。3000円は英語ツアーの場合ですが、日本語ツアーでも7000円程度からあるので、ツアーでメコン川へ行くの人が圧倒的に多いです。

ツアーを使わないメリット

ホーチミン発のツアーがもっともコスパがよいならば、個人でメコン川に行く方法を紹介する必要はないのではないか、と思われる方もいるかもしれません。

しかし、ツアーを使わないメリットもあるのです。

ミトーの街を観光

もっとも大きなメリットは、ミトーの街を歩いてまわることができることだと私は思います。

ツアーには、市内観光は入っていません。しかし、個人で行けば、街の雰囲気を感じたり、ミトーの市場を見学したりすることができます。

絶品麺料理フーティウ

メコン川ツアーの料理というと、象耳魚(エレファントイヤーフィッシュ)という大きな魚を丸揚げした料理が有名ですが、実は、ミトーはフーティウという麺料理も有名です。

その土地の名産品を自由に食べられるのも、個人旅行の魅力です。

Quán Hủ Tiếu 44(写真のお店)

旅らしさを実感

外国人ばかりのツアーではなく、地元の人が使う交通手段を利用しながら、目的地に行くのも、旅の醍醐味ですよね。

言葉が通じなくて困ったり、地元の人に助けられたり、そういった旅らしさを実感するのは、ツアーではなく、個人で行くからこそ、できることだと思います。

バスでの具体的な行き方

さて、ここからは、具体的なバスでの移動方法を、実際にバスでメコン川クルーズの船着き場まで行ったときの様子とともに、解説していきます。

あらかじめ下調べをしていけば、誰でも個人でメコン川へ行くことができるはずです。

Futa Bus がおすすめ

ミトーまでは、番号がついた路線バスではなく、中長距離バスを利用して行きます。バス会社へ行って、ミトーへ行きたいことを伝え、あとはバス会社の指示に従って乗車すればOKです。

今回、私はベトナム南部の最大手バス会社「Futa Bus」を利用して、ホーチミンの1区からミトーの船着き場まで行きました。ここでは、Futa Busの利用方法を紹介します。

※このGoogleマップの位置からオフィスが移転していました。(2024年8月)

バス会社へ行きチケット購入

朝の7時半頃、ファング―ラオ通りにあるFuta Busのオフィスへ行き、「ミトーへ行きたい」と伝えました。オフィスのお兄さんは英語がペラペラでしたが、行先はベトナム語で紙にメモしていった方が、スムーズに、また確実に伝わると思います。

ミトーはベトナム語で「Mỹ Tho」と書きます。

8時前にもう一度来てくれと言われたので、朝食をとってから、7時55分頃に再びオフィスへ行きました。

すると、すぐに、先ほどのお兄さんがチケットを発券してくれました。料金は11万ドン(約660円)です。チケットにミトーとはどこにも書いていないじゃないか?、と思いますが、大丈夫ですよ。行先のところに「BEN TRE(ベンチェー)」と書いてあり、これはミトーの隣街です。

蛇足ですが、名前のところに、「Khách Nữ Trung Quốc」とありますが、「中国人女性客」の意味です。日本人も、韓国人も、中国人も、見た目は同じですよね。

Futa Bus ファング―ラオ通りのオフィス

 住所:205 Phạm Ngũ Lão, Phường Phạm Ngũ Lão, Quận 1, Hồ Chí Minh

Googleマップの表示は2024年9月現在、「272 Đ. Đề Thám」になっていますが、実際は「205 Phạm Ngũ Lão」にあります。

送迎車でミエンタイバスターミナルへ

大きなバスにいきなり乗るわけではありません。

Futaバスのオフィス前に、送迎車がやってきて、ミエンタイバスターミナルへ移動します。ミエンタイバスターミナルは、ベトナム語で「Bến xe Miền Tây(ベンセーミエンタイ)」と言います。

ベンセーというのが、バスターミナルの意味なので、ベトナム国内をバス移動する人は覚えておくと便利です。

色々な方面へ行く人が、とりあえずまとまって、ミエンタイバスターミナルへと移動します。

ミエンタイバスターミナル(Western Bus Station)

電光掲示板を見て大型バスを探す

送迎車は、ミエンタイバスターミナルのFutaバスのオフィス前に到着します。

オフィス前には何台もの大型バスが止まり、人がごった返しているので、「え、どうしよう?」となるかもしれません。どのバスに乗ったらいいか、焦ってしまいそうです。

しかし、焦らずに、自分のチケットと電光掲示板をチェックしてください。

赤丸部分が、バスのナンバーです。

電光掲示板を見上げると…

飛行機のフライトのように、出発するバスの情報が記載されています。

自分のバスのナンバーを探し、右端の番号を見ると、バスに乗車する場所がわかります。

乗車場所は番号で示されているのでわかりやすいですよ。

そして、バスに乗車する前に、実際のバスのナンバーとチケットのナンバーを照らし合わせます。

今回のバスナンバーは、「400.66」。チケットとナンバーが合っているのが確認できます。

ちなみに、私が送迎車でミエンタイバスターミナルに到着したときは、まだ、400.66のバスが来ていませんでした。しばらく待ってから、掲示板に乗車場所が表示されました。

Futa Busは指定席

Futa Busは座席は指定になっていました。ベトナムのバスは、指定になっていることと、なっていないことがあります。

写真を撮り忘れてしまったのですが、車内に座席の表示があるので、それに従って自分の席に座ります。

バスは2段ベッドの寝台バスでした。

そうそう、このような寝台バスの場合、乗車するときに、靴を脱ぎます。ビニル袋をもらえるので、その中に靴を入れてくださいね。これは、Futa Busに限らず、ベトナム全国どこでも同じマナーです。

行先を乗務員に伝える

バスが定刻通り9時に出発すると、お水とお手拭きが配られました。

バスの車体は古いようですが、きちんと清掃されているので、安心して利用できます。

しばらくすると、乗務員が乗客一人ひとりのところにやってきて、どこで降りるのか質問します。このシステムも、ベトナム全国、どこのバスで同じです。ローカルのバスに乗って、乗務員に何か尋ねられたら、高確率で希望の降車場所を聞かれていると思っていいでしょう。

私は、Bến Tàu Mỹ Tho(ミトーの船着き場)と伝えました。これもまた、メモをしておき、見せるのが良いと思います。スムーズに伝わるはずですよ。

約1時間で乗り換え

1時間くらいしたところで、乗務員さんに前に来るように言われました。私の降りる場所が近づいているようです。

長距離バスは、みんなが同じ場所で降りるわけではありません。

バスはFuta Busとガソリンスタンドが隣り合わせになったところで止まり、私一人だけが降りました。

Futa Bus Googleマップ

ミトーの街までは、まだ少しあるようです。

とりあえず、オフィスに入ってみることにしました。

オフィスは待合室になっており、スタッフが3人ほどいるカウンターもありました。

そこで、私はバスのチケットを見せながら、ミトーの船着き場へ行きたいと伝えました。すると、送迎の車が来るので、待っているように言われました。

ここのスタッフのお兄さんも英語が話せましたが、ホーチミンのお兄さんと違ってペラペラというわけではなさそうです。

ここでの待ち時間がかなり長かったです。

おそらく、タイミングが合えば、すぐ送迎車が来ると思うのですが、10時10分に到着し、11時ぐらいまで待ちました。

送迎車で船着き場へ

11時、送迎車がようやく来て乗り込みました。

送迎車はタクシーのような普通の車で、私と女性の二人だけでした。

こういった乗り換えの案内は、ちゃんとFuta Busの人がしてくれるので安心です。

船着き場に到着

11時30分、ミトーの船着き場に無事に到着しました。

とくにトラブルも起きず到着しましたが、ホーチミンのFuta Busのオフィスでチケットを買ったのが8時なので、ここまで3時間30分。車で直接来れば、2時間以内に到着するのですが、だいぶ時間がかかってしまいました。

チケットは、2回の送迎車も含めて11万ドン(約660円)なので、かなり安いと思いますが、時間を節約したい人には向かないですね。しかし、移動も含めて旅だと考えるなら、試してみる価値はあるのではないでしょうか。

ミトー発現地メコンクルーズ

自力で行った場合の申し込み方法

ツアーを利用せず、個人でミトーへ行ったら、クルーズに申し込む必要があります。ミトーには複数の旅行会社があるので、いずれかの会社を選んで、クルーズを予約しましょう。

船着き場にあるこの建物内には、複数の会社の事務所が入っています。また、この建物以外にも、船着き場周辺には旅行会社があります。

私は1番奥の窓口のところで、クルーズを予約しました。人数と、いくつの島をまわりたいか尋ねられます。

4つの島があり、その中でいくつの島をまわるかによって値段が変わってくるそうです。

私は、1人参加で、1つの島を希望しました。その場合、英語ガイド付60万VND(約3600円)だと言われました。しかし、ベトナム人グループがちょうど今、出発するようで、そのグループと一緒にまわれば、30万VND(約1800円)になると言われました。

他の旅行会社でも値段を聞いてみたのですが、一人でまわる場合は60万VNDぐらいが相場のようです。グループになると、25~30万VNDのようです。

ミトーの船着き場ですが、すぐそばに新しい船着き場もあります。こちらでも、クルーズの予約ができます。

ミトーの船着き場 Googleマップ 

ミトーの新しい船着き場 Googleマップ

ミトー現地メコンクルーズの実際

ミトーの船着き場で予約したメコン川クルーズの内容はどんなものなのでしょうか。

私は、ベトナム人の若者たちのグループと一緒にまわることになりました。食事なしで、一つの島(トイソン島)をまわるコースです。ガイドさんは基本的にベトナム語ですが、私のために簡単に英語でも解説してくれました。

基本的な内容は、ホーチミンからのツアーと全く変わりませんでした。まず、最初に、はちみつ農園を訪れ、はちみつの試食です。

この後、すぐにニシキヘビを首に巻く体験ができたのですが、若者たちが行かなくてよい、というので省略されました。

続いてココナツキャンディー工場。ここでも、試食をします。

そして、伝統音楽の鑑賞をしながら、フルーツを食べます。

自腹ですが、ウォーターココナッツのジュースをみんなで飲んで一休み。

ほんの少し馬車にも乗りました。

「馬車は嫌だったら乗らなくてもいいよ」と言われました。というのも、動物愛護の観点から、外国人は馬車に乗りたがらない人が多いのです。私は、ベトナム人の若者たちとともに、乗ってしまいましたが。

ちなみに、ホーチミンからの日本語ツアーに参加したときは、馬車ではなく三輪車に乗りましたよ。

そして、メインイベントであるジャングルクルーズ。

ミトー現地のメコン川クルーズツアーも、ホーチミン発のツアーと基本的な内容は変わりませんでした。

帰りの交通手段について

バスで帰る方法

行きで使ったFuta Busですが、ミトーの街にオフィスがありません。

Futa Busで帰るためには、電話予約をするか、行きで大型バスから送迎車に乗り換えたオフィスに自分で行く必要があります。

ちょっと面倒だと思ったので、クルーズを手配してもらったツアー会社に、ホーチミン行のバスを手配できないか、頼んでみることにしました。

もちろん、答えはOK。

しばらく待つと、「 DUY QUÝ」という会社の送迎車が港まで迎えに来てくれ、バス乗り場である会社の事務所へ連れていかれました。

事務所のベンチで待っていると、ホーチミン行のバスがやってきましたよ。

紙のバスチケットはなく、空いている席に座ります。寝台ではなく、座席タイプのバスでした。

乗客をピックアップする場所は、ここ以外にもありました。

乗客全員をピックアップしたら、代金の集金です。10万VND(約600円)でした。

16時15分頃出発し、18時30分頃にホーチミンの5区のオフィスに到着です。やはり、バスで行くと2時間以上はかかってしまいますね。


バス会社(Duy Quy) Googleマップ

頼めば送迎車もあったのかもしれませんが、疲れてしまったので、グラブバイクで1区のホテルに戻ることにしました。グラブバイクの料金は、35,000ドン(約210円)でした。

バスに乗っていた時間は2時間ちょっとですが、ミトーの船着き場から、1区のホテルまでの所要時間は、3時間ぐらいです。

タクシーやグラブは?

エイプリル・サーティ通り

配車アプリのグラブですが、ミトーの街で車を見つけるのは、なかなか難しそうです。偶然、走っている可能性もありますが、見つからない可能性がかなり高いです。

他の人のブログを読んでも、行きはグラブで車を手配して行ったが、帰りはなんとかバスターミナルまで自力で行き、バスで帰ってきたというケースが多いようです。

次にタクシーです。タクシーは見つけられないわけではなさそうです。メコン川沿いの大通り「Ba Mươi Tháng Tư通り」ベトナムでは、客待ちをしているタクシーもいました。しかし、数がものすごくあるわけではなさそうです。

帰りの交通手段のことを考えると、行きも帰りも合わせて、専用車を1日チャーターするのも一つの方法だと思いました。

自力でメコン川はいくらかかるの?

自力で行く方法は、だいたいわかったと思いますが、結局、合計でいくらかかるのでしょうか。今回、私が自力でハロン湾へ行った際にかかった費用です。

  • Futa Bus(往路のバス)… 11万VND
  • クルーズ代… 30万VND
  • ミトー市内で昼食(フーティウとお茶)… 5万VND
  • Duy Quy(復路のバス)… 10万VND
  • 5区から1区へのグラブ… 3万5千VND

合計…59万5千VND(約3570円)

英語ツアーが3000円くらいからあるので、コスパが良いとは言えないかもしれません。

個人旅行の準備と注意点

ホーチミン発のツアーで行く場合、特に何も心配することなく、ガイドについていけば問題ないですが、自分でメコン川へ行く場合は、準備や下調べをしてから行った方がよいでしょう。

翻訳アプリと地図アプリは必須

個人で移動する場合、翻訳アプリと地図アプリは必須です。ほとんどの人が、スマホに既に入れていると思いますが、必ず入れておくようにしましょう。何かあったときに、役立ちますよ。

バスは行先メモが便利

バスを利用していく場合は、【Tôi muốn đi bến tàu Mỹ Tho.(ミトーの船着き場に行きたいです)】というメモがあると便利です。何度か、どこへ行きたいか聞かれる場面があると思います。

Tôi muốn đi bến tàu Mỹ Tho.

 

帰りの交通手段を考えておく

ミトーの街はホーチミンと違い、そこまで多くのタクシーやグラブが走っていません。タクシーやグラブで行く場合は、帰りの交通手段を考えておく必要があります。

メコン川クルーズへの行き方・まとめ

メコン川クルーズは、ホーチミン発の英語ツアーや日本語ツアーで行くのが一般的ですが、バスやグラブなどを使って自力でも行くことが可能です。

自力で行くとツアーで行くより時間やお金がかかってしまう可能性が高いですが、個人旅行だからこその体験もできます。地元の人が通うお店に入ってみたり、市場を歩いてみたり…。

時間に余裕があり、自分らしい旅を経験してみたいという方は、自力でメコン川へ行ってみてはいかがでしょうか。

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