ハノイの中心地に位置する女性博物館(Vietnam Women’s Museum)は、ベトナム女性の歴史、文化、そして社会における役割を深く理解できる貴重な場所です。
「タンロン遺跡やハノイ大教会には既に行ってしまったけれども、他に面白い観光スポットがないかな?」と探しているハノイ旅行リピーターさんにもおすすめです。あまり知られていませんが、見ごたえがあるハノイの穴場観光スポットですよ。
女性博物館の概要
1987年にベトナム女性博物館はベトナム女性連合により設立され、1995年に一般に公開されました。
ベトナム女性博物館は女性をテーマにした博物館であり、常設展示では1千点を越える資料や写真が展示されています。館内は、「家庭での女性」「歴史のなかの女性」「女性のファッション」という3つのエリアに分けられており、様々な観点からベトナムの女性を捉えることができます。
実際に行ってみた!
2024年3月、実際に女性博物館を訪問してきました。
チケット購入&音声ガイド
女性博物館はホアンキエム湖からもほど近い、リートゥンキエット(Lý Thường Kiệt)通りにあります。カラフルな外壁がとってもおしゃれで目を引きます。
建物の中に入ると正面に、子どもを肩にのせた母親の像があります。
左手にはレセプションがありチケットを購入することができます。
入場料は2024年現在、1人4万ドン(約240円)です。
音声ガイドも4万ドンで借りることができます。展示物に対しの具体的な話が多数録音されているので、借りることをおすすめします。
家庭での女性
階段を上がった2階(パンフレットでの案内は1階)は、「家庭の中の女性」をテーマにした展示です。まずは「結婚」に関する展示からスタートします。
ベトナム人のほとんどはキン族と呼ばれる民族ですが、ベトナムにはそのほかに53の少数民族の人たちがいます。様々な民族の結婚に関する展示がありますよ。
布を覆ってつくられた夫婦のプライベート空間。実際に使われていたものが寄贈されたそうです。
展示物と一緒に動画もあるので、実際の様子が理解しやすいですよ。
先へ進むと、結婚の展示から出産の展示へと変わっていきます。
そして、生活を支える女性の仕事の展示へ。
小さな子どもたちにかぶせる帽子の展示なども興味深いです。民族ごとに様々なデザインがありますよ。
歴史のなかの女性
次の展示は「歴史のなかの女性」です。
ベトナム独立に向けて尽力した革命家の女性たちの写真や、彼女たちの持ち物が展示されています。
蛇足ですが、私が初めてベトナムに住んだ時、ホーチミン市のグエンティミンカイ通りに住んでいたのですが、グエンティミンカイ(Nguyễn Thị Minh Khai )という女性の展示もありました。1910年生まれで、故ホー・チ・ミン主席の秘書も務めた人物です。
獄中で作られた刺繍。
このチェックのスカーフはベトコン(南ベトナム解放民族戦線)の写真でよく見かけるものですね。
女性のファッション
最後のエリアは「女性のファッション」がテーマです。アオザイはもちろん、そのほかの民族の民族衣装もたくさん展示されています。
ベトナムの民族衣装はアオザイと言われていますが、これは多数派のキン族の民族衣装です。
どの民族衣装も、手作りで長い時間かけられて作られます。
2時間ではまわり切れず
午後3時頃に訪問したのですが、あっという間に閉館時間の5時が来てしまいました。ファッションのフロアを見ていると、女性スタッフが閉館時刻を知らせに館内をまわってきました。
これでも、音声ガイドを飛ばしながら聞いていたんですけどね。
音声ガイドの案内をしっかり聞こうと思ったら、全て見るのに3時間はかかるとみてよいと思います。
お土産コーナーとかも見たかったのですが、見る時間がありませんでした。
博物館へのアクセス
女性博物館へはホアンキエム湖から徒歩で行くことができます。南側にあり、北側の旧市街とは反対側になります。
近隣の観光施設には、「ホアロー収容所」や「オペラハウス」があります。「ハノイ大教会」と合わせて観光してもいいかもしれません。
女性博物館の感想とまとめ
写真だけでなく、実際に使われていた色々な物の実物、動画なども展示されており、日本語の音声ガイドもあるので、興味深く館内を見て回ることができます。
また、女性に焦点を当てた展示ですが、ベトナムの生活やベトナム独立運動についても知ることができます。
2度目、3度目のベトナム訪問で、ベトナムのことをもっと深く知りたい、学びたいと考えている人には、ぜひ訪れてもらいたい場所です。
入場料・営業時間・住所
営業時間等は、2024年現在のものです。Googleマップなどで最新情報をチェックしてください。
営業時間:08:00-17:00
※Googleマップの表示が20時までになっているが、公式HPでは17時
入場料:4万ドン