棚田と少数民族で有名なサパは、ハノイから行ける人気の観光地。
サパへは、バスでも行くことができますが、列車に乗ると旅のテンションがぐっと上がりますよね。
この記事では、ハノイ駅からラオカイ駅まで寝台列車を利用し、サパへ行く方法を徹底解説していきます。
ベトナムで鉄道旅をしてみたい人、サパへの旅行を検討している人、最後までお付き合いください。
サパってどんなところ?

この記事を読んでいる多くの方がサパについてご存知かと思いますが、一応復習。
サパは、ベトナムの首都ハノイから約300kmの山岳地帯に位置する高原の街です。
サパと言えば、どこまでも続く棚田の風景です。これを見ずして、サパへ来たとは言えません。
そして、少数民族が多く住んでいることでも有名。民族衣装を着て歩くモン族や赤ザオ族の人に出会うことができます。

また、サパからは、3,143mの高さを誇るベトナム最高峰の「ファンシーパン山」に、ロープウェイを使って登頂することもできます。ロープウェイから見下ろす棚田も絶景ですよ。
サパへのアクセス方法と列車を選ぶ理由
ハノイからサパへは高速道路が通っており車で行くことも可能です。しかし、旅情を感じるのであれば寝台列車がおすすめです。
ハノイからサパへの交通手段(バス/列車/専用車)
ハノイからサパへの交通手段
- 寝台バス
- 寝台列車(ハノイ・ラオカイ線)
- 専用車
ハノイからサパへの交通手段として、2026年現在、もっともよく利用されるのは「早く・安く」移動できる寝台バスです。中でも、2列シートでプライベート空間が保たれる「キャビンバス」と呼ばれるものが主流となっています。寝台バスを利用すれば、ハノイから直接サパの街へ行くことができます。

一方、寝台列車はというと、サパまで直通で行くことはできません。サパへ向かう列車は「ハノイ・ラオカイ線」と呼ばれ、「ハノイ駅」から乗車し、「ラオカイ駅」で降り、そこから公共バスや送迎サービスの車を使い、1時間ほどかけ、サパへ移動します。
行きは寝台列車を利用し、帰りはバス、なんていうプランもありですね。
そして、費用はかかりますが、効率性や時間を優先するのであれば、ハノイから専用車をチャーターしてサパへ向かうという手段も。
ちなみに、2026年現在サパに空港はなく、飛行機という手段はありません。
ハノイからサパへの交通手段の特徴
| 所要時間 | 費用 | |
| 寝台バス | 6~7時間 ※夜行バス、日中のバスともにあり |
2,500円前後/1人 |
| 寝台列車 | 列車(8~9時間)₊ラオカイ駅から車(1時間) 合計…9~10時間 ※夜行列車のみ |
列車代₊車代…6000円前後~/1人 ※数は少ないが、国鉄車両のベッドがとれれば3000円前後で移動可 |
| 専用車 | 6時間前後 ※いつでも、自分の好きな時間に |
25,000円前後/1台 |
寝台バスまたは列車₊サパ現地ホテル₊サパでの観光がセットになった、ハノイ発のツアーもあります。
寝台列車を選ぶ理由
- 寝台列車のワクワク感
- 贅沢時間を誰かと共有
- サパらしい雰囲気の車内
お金と時間を優先するならば、列車よりも寝台バスが優れているわけですが、寝台列車を利用することで、単なる「移動時間」が旅の「思い出」へと変わります。
寝台列車のワクワク感

まず、寝台列車に乗ること自体が、旅に期待感を与えますよね。ガタンゴトンという音と振動が、旅の始まりを感じさせ、ワクワクした気持ちになっていきます。
贅沢時間を誰かと共有
寝台列車は4人ずつのキャビンになっています。
列車内での時間は、一緒に旅する友人や家族と過ごすのにも、最適。キャビンは4人ずつになっていますが、3人以下でも1つのキャビンを貸切ることも可能です。おしゃべりをしたり、軽食を食べたり、カードゲームをして過ごしたり…
また、キャビンの中では、相部屋のキャビンを選んだ場合、人との出会いもあるかもしれません。
サパらしい雰囲気の車内

ある程度のランク以上の車両を選ぶと、各キャビンが、サパを連想させるような内装になっています。
木目調のクラシックな内装、少数民族の刺繍、温かみのある読書灯…
「これからサパ旅行が始まるんだ」という気持ちが、乗車した瞬間から高まります。
おまけ:トイレの心配もゼロ
蛇足ですが、長距離の寝台バスはトイレも不安ですよね。トイレ休憩はもちろんあるのですが、その休憩が自分のトイレに行きたいタイミングかどうかが問題。
一方、列車なら、トイレの心配はゼロです。
ハノイ・ラオカイ線-基本情報
「サパへ列車を使って行こう!」と決めたら、チケット購入手続きを進めたいですよね。スムーズにチケットを入手するために、ハノイ・ラオカイ線の基本情報を見ていきましょう。
列車を利用したサパまでの具体的な行き方

先にも少し書きましたが、列車でサパへ行くためには、終点のラオカイ駅で下車し、車でサパまで行く必要があります。
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STEP 1:ハノイ駅 ➡ ラオカイ駅(鉄道) 夜にハノイを出発し、約8〜9時間かけて中国国境沿いの街「ラオカイ」へ向かいます。
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STEP 2:ラオカイ駅 ➡ サパ中心部(シャトルバス/公共バス/タクシー) 早朝、ラオカイ駅に到着後、車に乗り換えます。ここから一気に山道を登ること約1時間。高原の町、サパに到着します。
ハノイ駅Googleマップ
ラオカイ駅Googleマップ
運行スケジュール(時刻表)
2026年2月現在、ハノイ-ラオカイ線は、1日2本です。
ハノイ駅→ラオカイ駅
| SP3 | 22:00(発) - 05:55(着) |
| SP7 | 22:40(発) - 06:25(着) |
ラオカイ駅→ハノイ駅
| SP8 | 12:05(発) - 19:37(着) |
| SP4 | 21:30(発) - 05:35(着) |
※2026年2月現在の情報
※最新情報については、ベトナム鉄道公社の公式HPを参照
所要時間
8~9時間(※ラオカイからサパへの移動は含まない)
※到着予定時刻より遅れることがあり、9時間程度になることも
ハノイ・ラオカイ線の仕組み

ハノイ・ラオカイ線は、国鉄(ベトナム鉄道公社)の車両と旅行会社が運営する車両が連結しているのが特徴です。
先頭には国鉄の牽引車があり、その後ろに国鉄の旅客車両と複数の旅行会社の旅客車両が続きます。
国鉄の車両は1ベッドあたりの値段が安く、シンプルなつくりです。一方、旅行会社の車両は高めの料金ですが、各社、車内の内装に工夫を凝らしています。
チケット購入方法
- 駅の窓口で購入
- 予約サイトから購入(12Go/Baolau/klook/kkday)
- 旅行代理店やホテルに手配を依頼
いよいよチケット購入です。ここ数年で、海外のホテルやチケットを扱う予約サイトが一気に増え、便利になりました。
駅の窓口で購入

駅の窓口に行き、国鉄車両のチケットを直接購入することができます。
ハノイ駅で、ラオカイ発のチケットも購入可能です。また、先の日付のチケットも買うことができます。
ただ、ハノイ・ラオカイ線は人気の路線で、さらに旅行会社の車両が多く連結されているため、窓口に行っても、空席がないかもしれません。また、英語が通じにくいこともあります。
空席状況は国鉄のHPで確認可能です。
※このHPから購入も可能ですが、日本のクレジットカードだと決済でエラーになることが多い
予約サイトから購入

より簡単で確実なのは、予約サイトからのチケット購入です。予約サイトは、交通系に特化したサイトと、旅行全般を扱うサイトがあります。また、各サイトにはアプリもあります。
交通系サイト
交通系に特化したサイトは、同じページに、様々な旅行会社の車両が一覧として表示され、比較がしやすいです。
旅行系サイト
旅行全般を扱うサイトは、旅行会社の各車両ごとに1つの商品として扱われています。特定の車両の詳細を知りたいときにおすすめ。
旅行代理店やホテルに手配を依頼

ハノイの街中には旅行代理店が多数あります。また、ホテルもチケット手配を行っているところが多いです。
チケット手配をお任せしてしまうのも楽ちんです。
ラオカイからサパまでの車は?
- ラオカイ駅でバスチケットを購入
- 公共バスを利用する
- 列車チケットと合わせて購入できることもある
- 宿泊ホテルや旅行代理店に手配を依頼
※料金の目安は5万VND~10万VND(300~600円)/1名
列車のチケット購入方法はわかったけれど、ラオカイ駅からサパまでの移動手段はどうすればいいのか気になりますよね。
しかし、心配無用です。
ラオカイ駅に到着すると、バスチケットブースがあり、そこでチケットを買うことができます。

また、鉄道チケットを購入する場合、ラオカイ駅からサパまでの車を合わせて購入できることもあります。
そして、ラオカイ駅からサパまでは、公共バスの路線もあります。駅を出て左に曲がり、30mほど行くと乗り場があります。

宿泊ホテルに依頼したり、旅行代理店に鉄道チケットを購入してもらった場合は合わせて頼んだりするのもいいですね。
運行会社を比較!おすすめ列車は?
安く行くなら、国鉄車両のチケットを購入すればいいのですが、旅行会社の車両はどれを買ったらいいか迷いますよね。価格と車内の雰囲気が異なる車両を紹介します。
Damitrans Express(ダミトランス・エクスプレス)
Damitrans Express(ダミトランス・エクスプレス)は、旅行会社の車両としてはお手頃価格で乗車できます。
内装は赤を基調としていて、サパの少数民族をイメージさせます。
専用ラウンジはありません。
料金:80万VND(¥ 4,785)程度
Laman Express(ラマン・エクスプレス)
少数民族の刺繍とかはなく、シンプルな内装がいいんだけれど…そんな人におすすめ。Laman Express(ラマン・エクスプレス)モダンな設備が特徴です。
チェックインは、駅に隣接するマンゴーホテルで行い、ホテル内に専用のラウンジがあります。
料金:99万5千VND(¥ 5,952)程度
Chapa Express(チャパ・エクスプレス)
ハノイ駅2階にChapa Express(チャパ・エクスプレス)専用のラウンジを完備。ウェルカムドリンクも。
ちょっぴり高級感のある鉄道旅が希望な人におすすめの車両。日本人にも人気がある列車です。
料金:105万VND(¥ 6,281)程度
国鉄一般車両
シンプルな内装の国鉄一般車両。料金をおさえたいけれども、鉄道旅がしたい!そんな人におすすめです。
予約サイトを使用すると割高になってしまいますが、当日券がとれるかはわからないので、事前に購入しておくのがベター。
料金:57万VND(¥ 3,410)程度
※予約サイトで購入時の価格
ハノイ-ラオカイ列車旅・体験記レポート
2024年に寝台列車を利用して、友人とサパ旅行に行ってきました。その時の様子をブログ風に紹介します。2024年時点の内容ですので、現在は異なるところがあるかもしれませんが、参考になれば幸いです。
乗車した車両:Damitrans Express
イージーステイでチケット手配

列車のチケットですが、実はイージーステイハノイでも手配可能です。
友人と二人で乗車したのですが、Damitrans(ダミトランス)の1室利用を予約しました。
予約が確定すると、メールでバウチャーが届きましたよ。
ハノイ駅に集合&チケット交換

22時出発で、1時間前に集合ということだったので、21時ちょっと前にハノイ駅にやってきました。

2Aゲートで集合ということだったので、エスカレーターで2階へ。
ダミトランスはお手頃価格の車両ということで、駅の中に専用ラウンジはありません。

2階では、私たちの他にも、サパへ行く人がたくさん待っていましたよ。みなさん、それぞれ異なる会社の車両に乗るんでしょうね。

当時のダミトランスの集合場所は2Aゲート。集合場所は予約した車両によって異なるので、しっかりチェックしてくださいね。高級車両は専用ラウンジがあることが多く、お手頃価格の車両はゲート前という感じになると思います。
ゲートの前で、スタッフが来るのを待ちました。

21時になると担当者さんがやってきました。
バウチャーをチケットに交換してもらい、ゲートの中に入ります。
チケットはこんな感じ。

このときは2人で乗ったのですが、1キャビン丸ごと予約しているので、チケットは4枚つづりになっていました。各キャビンは4つのベッドがあるので、4つのベッド分のチケットをもらうというわけです。
寝台列車に乗車!気になるキャビン

予約したのはダミトランスなのですが、列車全体の名称はSP3です。SP3に色々な会社の車両が連結しているわけですね。
というわけで、SP3のホームを目指して、進みます。ダミトランスの集合場所は2階でしたが、ホームは1階にありますよ。

階段を降りると、SP3が待っていました。
しかし、ダミトランスはどこ?
チケットには、コーチ13って書いてありました。
13、13、13…???

なんと、13のコーチは、1番端っこの車両でした。
やっぱり安い車両だからかな~(笑)

スタッフさんが私たちのキャビンへと案内してくれましたよ。

あった!
チケットのシート(ベッド)番号は5、6、7、8だったので、こちらのキャビンです。4つのシートがある1つの部屋を丸ごと予約。
ドアの汚れがちょっと気になるなあ…。
キャビンの中は大丈夫なのでしょうか?

おぉ!
お安い車両でも十分じゃないですか。サパの民族の刺繍が施された赤い布がベッドにかかっていて、素敵。
こりゃあ、旅のテンションが上がりますわ。
貸切キャビンでワイワイ

枕元にはフリーのスナック菓子、水、バナナが用意されていました。乗車前に、車内用の軽食を買ってくる必要はなさそうです。

しかし、アルコールはないので、車内販売でビールを注文。ワゴンの中に冷たいビールがなかったようで、別のところから持ってきてくれました。

車内販売はスナック類とインスタント麺、飲み物といったところ。
近くのキャビンの若者たちは、インスタント麺を注文していたようです。廊下にインスタント麺の香りが漂っていました。

さあ、ハノイビアーで乾杯!
女子旅でサパへ行くなら、バスよりも鉄道がいいな、と思う瞬間ですね。2人以上で行く場合は、部屋を貸切ってしまうのは、かなりおすすめです。
バスだとワイワイするわけにはいかないので、一人でスマホで映画でも見て…という感じになりがち。

ちなみにトイレは、2024年時点ではこんな感じでした。合格点、というところかな。
私たちが乗ったダミトランスは、車両そのものは古く、それを改装している感じです。なので、よく見ると、古い感じが否めませんでした。
しかし、公式サイトなどで、車内の様子を確認するとリフォームされているようです。2026年現在は、もっときれいになっているかも?
高級車両のチャパエクスプレスなんかは、もっとがっつり改装しているのではないかと思われますよ。
ラオカイ駅に到着

振動で眠れない…という人もいるようですが、私はぐっすり眠れてしまいました。
6時前、乗務員さんの「ラオカーイ」「ラオカーイ」という声が聞こえてきました。通路を歩いて、乗客を起こしているようです。
そして、車内販売で目覚めのコーヒーも注文。値段は忘れてしまったのですが、インスタントコーヒーでした。

6時過ぎには、終点のラオカイ駅に到着。
朝、景色をゆっくり眺めるなんて暇はなく、荷物をまとめて、列車を降ります。

みんな割と大荷物ですよね。
欧米人は、2週間くらいかけて、ベトナムをじっくり旅する人が多いようです。

ラオカイ駅では、バスチケットが売られていました。サパへ行くバスと、バックハーへ行くバスのチケットです。
- ラオカイ→サパ:5万5千VND(約330円)
- ラオカイ→バックハー:10万VND(約600円)
バックハーというのは、少数民族が集まる大規模な日曜市が開かれる場所です。
私たちは、サパのホテルにシャトルバスを既に依頼済みだったので、ここでのチケット購入は不要でした。
送迎のシャトルバスに乗ってサパへ

駅の外に出ると、迎えの人が大勢いました。よく見ると、少数民族のガイドさんも混ざっています。

私たちのピックアップは、かわいい民族さんではなく、残念ながらタバコを加えておっさんでした。
おっさんは、色々なホテルや旅行会社から依頼された乗客をまとめてピックアップしているようです。

そして、シャトルバスに案内され、いざ、サパへ。
ラオカイは、チラッと観光する間もありませんでした。サパへの通過点に過ぎないという感じです。

棚田の風景を横目に、車はサパへと走ります。

シャトルバスは、1時間ほどで宿泊ホテルの目の前まで送り届けてくれました。
列車旅の感想
サパには、バスや鉄道(国鉄車両)で何度も行ったことがあったのですが、旅行会社(今回はダミトランス・エクスプレス)が運行する車両に初めて乗りました。
率直な感想は・・・
おすすめです。
料金はどうしても高くなってしまうのですが、高いと言っても、数千円です。その数千円で、旅の高揚感を味わえるなら、安いもの。
そして、今回はキャビンを貸切ったのですが、これは安全面でも良いですよね。キャビンの中で、着替えだってできてしまいます。
ただ、往復は必要ないかな、と思います。私たちも、帰りは寝台バスでサクッとハノイに戻りました。
まとめ:サパへ行くなら鉄道旅をしてみよう
棚田と少数民族で有名な高原都市「サパ」。
サパへは寝台バスで行くのが主流になりつつありますが、夜行寝台列車で行けば、移動さえもサパ旅行の良き思い出になるでしょう。寝台列車での旅は少々お金はかかってしまいますが、その価値は十分にあるはず。
複数の旅行会社がサパ行きの列車を運行しているので、自分の好みや予算に合った列車を見つけてください。
そして、何か気になる点があったら、イージーステイハノイにお気軽にご相談ください。イージーステイハノイでは、サパ以外にも、ハノイ発のベトナム北部旅行のお手伝いをしています。
EZ STAY Hanoi メール
ezstayhanoi001@gmail.com
この記事を書いている人【ざわわ(1983年生)】

旅行をきっかけにベトナムにはまる。日本人宿イージーステイハノイのスタッフとして、ベトナム・ハノイに約6年在住。宿休業と結婚を機に、日本へ帰国。
現在は、年に数回ベトナムで取材を行い、当サイトEZ STAY Hanoiを管理している。
ezstayhanoi001@gmail.com
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