棚田の景色と少数民族で知られるベトナム北部の高原都市「サパ」。
ハノイやホーチミンといった都市部とは全く異なる体験ができるので、ぜひ1度は訪れてほしいベトナムの観光地の一つです。
しかし残念ながら、サパの日本語情報はまだまだ少ないですよね。この記事では、初めてのサパ旅行を検討している方のために、行き方やおすすめスポットなど、サパの観光基本情報をわかりやすくまとめました。
サパの観光地図(PDFダウンロード可)

サパ観光の全体像がわかる観光地図を作成しました!
ホテルや飲食店でにぎわうサパの街を中心に、伝統的な暮らしを続ける少数民族の村々が点在しています。サパの観光は街だけでなく、周囲の村へも訪問するのがポイントです。
サパとはどんなところ?

サパと言えば、まずは棚田の風景です。
「棚田を見ずして、サパへ来たと言うなかれ」と、私は思ってしまいます。
手つかずの大自然も良いけれど、サパに住む少数民族たちが自然とともに作り上げてきた風景は圧巻ですよ。

そして、その棚田を作り上げてきた少数民族(モン族、赤ザオ族、ザイ族など)に、実際に出会えるのがサパ。
サパ周辺の村には、少数民族が経営するホームステイ(ゲストハウス)も多くあります。
※ベトナムではゲストハウスのことをホームステイと呼びます

また、年間を通して涼しく、霧に包まれる幻想的な風景が特徴のサパは、フランス統治時代に避暑地として開発された歴史があります。
現在の街並みは、フランス統治時代から残っているものではありませんが、どことなくヨーロッパ風に整備されています。

そして、サパからはベトナム最高峰のファンシーパン山(3147m)に、ロープウェーを使って登頂することもできます。
サパってどこにあるの?
ベトナム北部の山岳地帯に位置するサパ
サパはベトナム北部の山岳地帯、中国の国境にほど近いところに位置しています。
首都ハノイからは約320km離れており、車で5~6時間ほどかかります。
そして、標高はなんと約1500m。ベトナムというと南国をイメージする人も多いと思いますが、雪が降ることもあります。
サパへの行き方

ハノイからサパへのアクセス
- 寝台列車…9時間程度(下車駅から車での移動含む)/片道6000円程度のチケットが多い
- バス…6時間程度/片道2000円程度
サパへは、ハノイから寝台列車か、バスで行くのが一般的です。
ただ、寝台列車は、ハノイから直通でサパに行けるわけではありません。

夜、ハノイ駅から寝台列車に乗車し、8時間ほど列車に揺られ、翌朝、終点のラオカイ駅で降車。そこから車に乗り、さらに1時間かけてサパへと向かいます。ハノイ発の列車は1日2本出ていますが、どちらも夜の出発です。
一方、バスはハノイから乗り換えなどはなく、ダイレクトにサパへ行くことができます。郊外のバスターミナルからだけでなく、ハノイ中心部や空港から出発するバスもあります。ホテルへピックアップがあることも。

バスは本数も多く、昼間の便も、夜の便もありスケジュールに合わせて時間を選ぶこともできます。また、バスの種類も、2段ベッド3列の寝台バス、2段ベッド2列のキャビンバス、座席タイプのバスなど豊富です。
なるべく早く効率的に移動したい人にはバス、旅の雰囲気を味わいたい人には寝台列車がおすすめです。
列車・バスのチケット購入方法
サクッとチケットを購入するなら、klookやkkdayなど、現地旅行予約サイトを利用するのが簡単です。「サパ 列車」「サパ バス」などと検索してみてください。
また、交通手段専門の予約サイト12Go やBaolauなどからもチケット購入が可能です。
もちろん、ハノイ現地の駅(ハノイ駅)やバスターミナル(ミーディンバスターミナル)へ直接行き、窓口で購入することも可能です。ハノイのホテルや旅行代理店などでも手配を頼むこともできます。
ただ、サパは人気の観光地のため、混雑時期は前日・当日購入ができないことが多いです。サパへ行く予定が決まっている場合、あらかじめ、ネットでチケットを購入しておくのがよいでしょう。
寝台列車の仕組みと選び方

列車のチケットを購入しようと思いネット検索すると、「チャパエクスプレス」「ラマンエクスプレス」など、色々な名前が出てくると思います。
これは1日に何便も列車が走っているわけではありません。
2026年現在、ハノイからラオカイへ行く列車は1日2本、「SP3(22:00発)」「SP7(22:40発)」のみで、SP3やSP7そのものを運行しているのは、ベトナムの国鉄(ベトナム鉄道公社)です。
SP3やSP7それぞれをけん引しているのは国鉄車両ですが、その後ろにはチャパエクスプレスやラマンエクスプレスといった様々な旅行会社の客車が連結しています。旅行会社の客車は、各社内装に工夫を凝らしているので、自分の好みに合ったものを選んでください。国鉄のシンプルな車両もあります。
サパ観光のポイント

サパの観光は、大きく3つのエリアに分けられます。
- サパの街中(サパタウン)
- ファンシーパン山
- 少数民族の村
エリアごとに観光を組み立てると効率よく、サパを観光することができますよ。
サパの街中(サパタウン)
サパ観光の玄関口です。ハノイからの長距離バスやラオカイ駅からのバスは、サパの街中に到着します。ホテルやレストラン、カフェ、お土産屋なども多くあり町はいつもにぎわっています。
観光客は多いですが、小さな街なので、半日から1日で街全体を観光することができます。
ファンシーパン山
ベトナム最高峰(3147m)のファンシーパン山。サパの中心地からロープウェイを使って誰でも山頂を目指すことができます。
ロープウェーは混んでいると意外と時間がかかります。観光には、半日程度時間を確保しておいた方がいいかもしれません。帰りのバスの出発前などの観光は避けましょう。
ロープウェーではなく、2日かけて登山することも可能です。
少数民族の村
サパの街の周囲に点在する村々では、美しい棚田の風景を見ることができます。また、村へ行く道中では、少数民族の生活を目にすることができます。
村までは、タクシーやバイクでも行けますが、トレッキングがおすすめ。サパからのトレッキングツアーツアーも多数あります。
サパのおすすめ観光スポット9選
①サパ教会(サパの街中)

サパ教会は、20世紀初頭のフランス統治時代に建てられた石造りの教会で、現在も街のシンボルとなっています。夜はライトアップされます。
近くにラオカイ行きのバス停があります。
②サパ市場(サパの街中)

サパの街の東側にある市場。少数民族も店を出していて、民族の衣装や生地、雑貨なども購入可能です。
③ハムロン丘(サパの街中)

サパの街の中心部から徒歩で行ける小さな丘、「ハムロン丘」。頂上からサパの街並みと周囲の山々を一望することができます。
④ロープウェー(ファンシーパン山)

2016年にロープウェーが完成し、ベトナム最高峰のファンシーパン山に気軽に登頂できるようになりました。サパタウンの中心部にロープウェー乗り場へ行くケーブルカーの駅があります。
蛇足ですが、日本語で言うところのロープウェーは、一般的にケーブルカーと呼ばれます。そして、日本語で言うところのケーブルカーはフニキュラー(funicular)と呼ばれます。
⑤カットカット村(少数民族の村)

カットカット村はサパの街からもっとも近い少数民族の村で、街から徒歩で20~30分ほどです。
伝統的なダンスのパフォーマンスがあったり、お土産がたくさん売られていたりと観光地として整備されています。観光ルートもしっかりあるので、サパに来たら最初に訪れるのがよいかもしれません。
⑥タフィン村(少数民族の村)

※画像はイメージです
タフィン村は、赤ザオ族とモン族が暮らす村です。
そして、タフィン村は赤ザオ族の薬草風呂が有名。大きな釜で、薬草を薪で何時間も炊き、成分を抽出します。日帰り入浴の施設もありますよ。
⑦ムオンホア渓谷(少数民族の村)

サパで棚田を見るなら、ムオンホア渓谷へ。
サパの街から南東方面へ進んでいくと、少数民族の村がムオンホア渓谷にそって、イーリンホー村、ラオチャイ村、タヴァン村…と続いていきます。
タフィン村やカットカット村でも棚田を見ることは可能ですが、どこまでも続く棚田を見たければ、サパの街からムオンホア渓谷にある棚田へ向かって歩くのがおすすめです。ホームステイ(ゲストハウス)も多いです。
★定番のトレッキングツアー(イーリンホー・ラオチャイ・タヴァン)★
⑧ラブ・ウォーターフォール(その他のエリア)

サパの中心部から西に14kmほど離れたところにある高さ約100mの滝。
ラブ・ウォーターフォールにはこんな伝説が・・・その昔、妖精たちの沐浴場だったこの滝で、一人の妖精が笛を吹いていた少年に魅了され、毎晩彼の笛の音を聞いて過ごしていました。しかし、妖精は両親に滝へ行くことを禁じられてしまいます。妖精は彼のそばにいようと鳥に姿を変えました。
入口から20~30分ほど歩いて滝まで行きます。ベトナム語名はティンイエウ滝(Thác Tình Yêu)。
⑨シルバー・ウォーターフォール(その他のエリア)

ラブ・ウォーターフォールに行く途中にあるシルバーウォーターフォール。200mの高さを、カーブを描いて落下する姿は迫力満点。
サパのホテル選び
サパでの宿泊施設選びの1番のポイントは立地です。
にぎやかなサパの街の中心部に泊まるか、棚田が広がる近隣の村に泊まるかを決めましょう。どちらが良いというわけではなく、ご自身の旅のスタイルに合った場所を選んでくださいね。
サパのホテル選び
- サパの街中…バス乗り場、レストラン、お土産屋、市場など便利!
- サパ近隣の村々…美しい棚田に癒される!ホームステイも多い

サパの街中に宿泊

サパの街中には、1泊千円以下のドミトリータイプの安宿から、数千円のお手頃ホテル、数万円する高級ホテルと、様々なタイプの宿があります。
ロープウェーに乗ったり、サパ市場へ行ったり、街歩きをするのに便利な立地です。また、ハノイやラオカイからのバスがサパに到着したら、すぐにチェックインできるのも良い点です。
サパ近隣の村々に宿泊

サパへ来たら、棚田を眺めてのんびり過ごしたい!そんな人は、街中ではなく、村の宿に宿泊するのがいいでしょう。
サパの街の周辺の村の宿は、少数民族が経営しているホームステイタイプの宿が多いです。ホームステイ…というと、一般家庭に滞在することをイメージすると思いますが、家族経営の民宿に泊まると言った感じです。また、最近は、家族経営ではない、リゾートホテルも村の中に増えてきました。
サパの街から5km以上離れていることがほとんどなので、タクシーやバイクタクシーで荷物を持って移動する必要があります。
サパ観光おすすめの季節と天気

一般的にベストシーズンは、稲刈りの秋(9~11月)と言われます。収穫時期を迎え棚田は黄金色に代わります。
しかし、棚田に水が張られる3~4月頃、田植えが始まり緑が美しい5~8月頃のサパもおすすめです。
四季折々の風景を見せてくれるサパですが、「冬」のサパはあまりおすすめしません。というのも、冬は、非常に寒く、寒いだけならまだしも、濃い霧が発生するため視界が悪く、景色が見えないことが多いです。
基本的には、日本の田んぼと同じスピードで変化していき、四季による気候の移り変わりももほぼ同じと思って大丈夫です。
| 春(3~5月) | 花がきれい。田んぼに水が張られ、田植えが始まる。 |
| 夏(6~8月) | 棚田は生き生きとした緑色に。暑いがハノイより過ごしやすい。 |
| 秋(9~11月) | 収穫時期を迎え、棚田は黄金色に。観光のハイシーズン。 |
| 冬(12~2月) | 非常に寒く、霧が深い時期。防寒対策が必須。 |
サパへ行こう!
私はサパに5回以上行っていますが、行くたびに棚田の美しさに圧倒されます。
ハノイからサパまでは300km以上も距離が離れていますが、棚田を見たり、少数民族に出会ったりするために、足を運んでみる価値はあると思います。
観光客向けの寝台列車や寝台バスがあり、意外と気軽に訪れることができますよ。英語もよく通じます。
みなさん、サパ旅行を計画してみてはいかがでしょうか。
EZ STAY Hanoi メール
ezstayhanoi001@gmail.com
この記事を書いている人【ざわわ(1983年生)】

旅行をきっかけにベトナムにはまる。日本人宿イージーステイハノイのスタッフとして、ベトナム・ハノイに約6年在住。宿休業と結婚を機に、日本へ帰国。
現在は、年に数回ベトナムで取材を行い、当サイトEZ STAY Hanoiを管理している。
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