ベトナムの麺料理というとフォーが圧倒的に有名ですが、実はフォー以外にも美味しい麺料理がたくさんあります。
どの麺料理を紹介しようか迷ってしまいますが、ラーメン好きの私イチオシの一品は「ミーヴァンタン(Mỳ Vằn Thắn)」です。日本語で言えば、ワンタン麺!ハノイの街のあちこちでミーヴァンタン屋を見つけることができますが、旧市街にあるおすすめのお店「フォン・ベオ(Phương Béo)」を紹介します。
海老の旨みたっぷりスープ
ミーヴァンタン…ワンタン麺はどこの店で食べても美味しいと思うのですが、フォンベオのワンタン麺はスープが印象的です。
海老出汁を感じ、塩ラーメンと醤油ラーメンの中間のようなお味が絶品。
もちろん、ワンタンも美味しいです。ゆでワンタンは、つるんとした皮にお肉がぎゅっとつまっています。
ゆでワンタンと揚げワンタンが2個ずつ入っていました。2種類のワンタンが食べられるのはお得な感じですよね。
そして、主役のワンタンを引き立てる様々な具材、卵、シイタケ、チャーシュー、海老、たっぷりのニラ…具だくさんです。
それから、赤丸のところにある、スープを吸った透明なスポンジみたいなやつ…調べてみたら、豚の皮のようです。コラーゲンたっぷりなはず。
麺は米麺ではなく小麦粉でできた中華麺です。細く、つるつると食べられてしまいます。
あぁ、記事を書いていたら、食べたくなってきちゃいました(笑)
ただ、フォンベオさん、味が安定しないことも…。何度も訪問しているのですが、時々、「アレ?こんな味だったっけ??」ということがあります。
汁なし麺もおすすめ
ワンタン麺ですが、なんと汁なしもあります。
ベトナム語でミーヴァンタンコー(Mỳ Vằn Thắn khô)と呼ばれる麺です。khô(コー)は「乾燥した」という意味で、麺料理にkhôをつけると汁なしとなるわけです。
具材やワンタン、麺は汁ありと同じですが、絡めてあるタレの味が全く違う味付けです。甘めでクセになる味。ハノイ2度目、3度目の人には、体験してもらいたいですね。
写真入りメニュー
コロナが終わったくらいに店舗が少し大きくなり、写真付きメニューができました。
左上にあるのが、1番スタンダードなワンタン麺です。その隣が汁なしワンタン麺。英語表記はないけれど、指差し注文できるので安心ですね。
右上のsủi cảo Vằn Thắnと上から2段目右端のsủi viên khôngは、麺なしです。ワンタンをたくさん食べたい人向けですね。
料金は、2024年3月現在、麺があってもなくても、どれも4万5千ドンだそうです。
中国からやってきた
さて、このミーヴァンタンことワンタン麺ですが、中国からやってきた料理です。1930年代に中国から入ってきて、ベトナム独自の進化を遂げてきました。
お気づきの方も多いかと思いますが、ヴァンタンという音、ワンタンに似ていませんか。ミーが麺を意味し、ヴァンタンがワンタンを意味しています。
ホーチミンでは、ヴァンタンではなく、ホアインタイン(Hoành thánh)と呼ばれます。ホーチミン発音で、カタカナ表記をするとホアンタンだと思うので、この音もどことなくワンタンに似ているような気がします。
そういえば、フォンベオの店舗も漢字表記が多く、中国を感じさせます。ちなみにフォンベオを漢字で書くと「芳肥」。
なんだか、日本のラーメンみたいですね。
どこにあるの?
フォンベオですが、旧市街の北側に位置しています。
目印になるのは東河(ドンハ)門。この門の目の前のお店です。プラかごバッグが売っている「ハンチエウ(Hàng Chiếu)通り」にありますよ。
ドンスアン市場やロンビエン橋からも近いですが、ホアンキエム湖からは、10分くらい歩く必要があります。
前払い?…かもしれない
注文方法と支払い方法についてです。ローカルのお店って、どうやって注文したり、お金を支払ったりするのか、事前に知っておきたいですよね。
注文は席に座って、店員さんに食べたいものを伝えます。メニューを指さして伝えればOK。
支払いですが、ついこないだまで、麺が出てくる前に、テーブルに店員さんがお金を取りに来ていたと思うのですが、2024年3月時点では、食べた後にお金を払う、一般的な後払いスタイルになっていました。
営業時間と住所
営業時間:6:30-23:30
価格の目安:ワンタン麺(Mỳ Vằn Thắn)4万5千ドン